JMPマガジン10
糖尿病療養指導Q&A 改訂第2版
- 編集 太田西ノ内病院糖尿病センター長 清野 弘明
- 編集 太田西ノ内病院薬剤部薬局長補佐 朝倉 俊成
- B5判 174頁
- 予価2,940円(本体価格2,800円+税)
- ISBN4-931419-98-4
糖尿病療養指導に関して患者さんや医療スタッフからよく出る様々な質問(Q)と医療スタッフの回答(A)からなる。
118問の質問とそれに対する回答・解説・ポイントでまとめた。
糖尿病療養指導士が療養指導していく上での参考書、糖尿病治療に携わる医療スタッフの参考書として。
情報を最新データに更新。
改訂第2版序文
糖尿病治療は、患者、医師、看護師、栄養士、運動トレーナー、薬剤師、臨床検査技師、臨床心理士などが一体となり作り上げていくものであると思います。この作り上げていく過程の中で個々人の患者に合った、いわゆるオーダーメイドの糖尿病療養指導も必要となってきます。
しかし、オーダーメイドの糖尿病治療を行う上でも糖尿病療養指導の基本は必要となります。太田西ノ内病院糖尿病センターの医療スタッフが、糖尿病療養指導に携わってきた中で、患者さんからの質問や医療スタッフからの疑問点を出し合いながら、1つの回答例を挙げる形式で本書は構成されています。回答は、1つの例でありさまざまな回答の仕方があると思われますが、回答をなるべく簡潔に実践に即した内容にしてあります。
糖尿病療養指導士制度の発足に伴い、多数の糖尿病療養指導士も誕生しています。糖尿病療養指導士が療養指導していく上での疑問点の参考書として、糖尿病治療に携わる医療スタッフの参考として臨床現場で使っていただければ、我々の望外の喜びであります。
本書は、故阿部隆三先生(太田記念病院院長)と共に汗を流しながら糖尿病治療に携わってきた医療スタッフからの、阿部隆三先生への感謝と鎮魂の書の1冊でもあります。
平成16年10月吉日
清野 弘明
朝倉 俊成
目次
- Q1 糖尿病を取り巻く社会的状況の変化
- Q2 医療経済
- Q3 疫学研究
- Q4 治療目標
- Q5 糖尿病の知識―定義
- Q6 糖尿病の知識―小児期、思春期
- Q7 糖尿病の知識―罹患率、有病率
- Q8 合併症
- Q9 死亡率と死因
- Q10 糖尿病の予防
- Q11 病型
- Q12 病型
- Q13 成因
- Q14 成因
- Q15 インスリンの生理作用
- Q16 インスリンの生理作用・分泌能
- Q17 インスリンの生理作用・インスリン抵抗性
- Q18 インスリン作用不足による糖尿病の病態、症状
- Q19 診断・診断基準
- Q20 治療目標(コントロール目標)
- Q21 治療目標(コントロール目標)
- Q22 治療法の説明
- Q23 特有な合併症
- Q24 低血糖症
- Q25 低血糖症
- Q26 網膜症
- Q27 腎症
- Q28 神経障害
- Q29 糖尿病予防の重要性
- Q30 なぜ検査をするのか
- Q31 空腹時血糖値、随時血糖値の意味
- Q32 血糖コントロールの指標
- Q33 経口ブドウ糖負荷試験
- Q34 経口ブドウ糖負荷試験の検査成績
- Q35 合併症所見
- Q36 なぜ糖尿病と診断されたのか
- Q37 糖尿病と治療に関する考え方
- Q38 過去の治療歴とセルフケアへのアドヒアランスの程度
- Q39 ライフスタイルに関する事項
- Q40 家族・同僚・仕事形態などの影響
- Q41 心理状態・生活上のストレス
- Q42 治療の必要性
- Q43 一般的な目標
- Q44 個別的な目標について患者とチームで相談
- Q45 食事療法の目的と方法を習得する意義
- Q46 適正な1日摂取エネルギー量の決め方と栄養素の配分
- Q47 食品交換表
- Q48 食事記録の書き方
- Q49 飲料・間食・捕食の個別指導
- Q50 献立と盛りつけ
- Q51 食品の計量と目安量
- Q52 外食指導
- Q53 過体重・年齢・労働量と食事の関係
- Q54 偏食・不規則な食事時間・食事量の改善
- Q55 飲酒量・回数・禁酒の重要性の説明
- Q56 運動療法の意味と目的
- Q57 運動の種類
- Q58 運動の種類・強度・実施時間・持続時間
- Q59 運動開始前の検査
- Q60 運動療法の効果と弊害
- Q61 合併症、併発症をもつ患者の運動耐性の評価
- Q62 身体活動と捕食
- Q63 実生活に合わせた運動療法の取り入れ方
- Q64 経口血糖降下薬の説明と服薬指導
- Q65 経口糖尿病薬の薬理、適応、用法用量、副作用
- Q66 経口糖尿病薬の二次無効
- Q67 経口薬による低血糖
- Q68 インスリン療法の説明と指導
- Q69 インスリン療法の意味、目的、適応、種類、特徴、注射器材
- Q70 超速攻型インスリン
- Q71 持続型溶解インスリン
- Q72 インスリン注射の指導
- Q73 インスリンの注射時間、回数、用量
- Q74 インスリン療法時の食事・運動療法の留意点
- Q75 インスリンによる低血糖
- Q76 グルカゴン注射の意味と使用法
- Q77 血糖自己測定
- Q78 血糖自己測定の説明と指導
- Q79 血糖自己測定項目
- Q80 経過観察と継続治療の重要性
- Q81 経過観察に必要な検査
- Q82 自己管理
- Q83 緊急連絡・緊急受診が必要時の条件と方法
- Q84 緊急連絡・緊急受診が必要時の身体条件
- Q85 急性代謝失調時の病状と所見・方法
- Q86 長期罹患後の合併症の種類、発症と進展、予防法
- Q87 合併症の検査
- Q88 他科受診
- Q89 網膜症―眼科医による定期的経過観察
- Q90 網膜症―進展形成についての自覚
- Q91 網膜症―活動期の身体活動
- Q92 網膜症―光凝固療法
- Q93 網膜症―硝子体手術
- Q94 網膜症―急速血糖コントロールの影響
- Q95 腎症―病期分類
- Q96 腎症―定期的な微量アルブミン尿、腎機能検査の必要性
- Q97 腎症―食事療法、摂取エネルギー量
- Q98 腎症―血圧管理
- Q99 腎症の進展状況の自覚
- Q100 腎症―時間尿、24時間蓄尿試料の摂取方法
- Q101 透析患者の代謝コントロールに関する指導、透析の方法
- Q102 神経障害の存在の自覚
- Q103 神経障害―感覚鈍麻と足潰瘍の関係
- Q104 神経障害―足のケア、運動療法時の注意
- Q105 神経障害―自立神経障害の種類、症状、検査、ケア
- Q106 神経障害―各種神経障害の対症療法薬の作用と服用法
- Q107 動脈硬化性疾患―体重、血圧、血中脂質などを適正に保つことの重要性
- Q108 動脈硬化性疾患―関連した検査が定期的に行われる理由
- Q109 糖尿病の足の指導
- Q110 歯および歯周病の指導
- Q111 皮膚のケアの指導
- Q112 妊娠計画
- Q113 妊娠中の療養指導
- Q114 小児・思春期糖尿病1型
- Q115 小児・思春期糖尿病2型
- Q116 保健指導―嗜好品
- Q117 保健指導―喫煙と合併症の関係
- Q118 ライフステージ別の課題と療養指導―老年期