JMPマガジン18
抗リウマチ薬 Q&A
- 編集 川合眞一 東邦大学医療センター大森病院膠原病科教授
- 編集 山本一彦 東京大学医学部アレルギーリウ マチ内科教授
- 編集 田中良哉 産業医科大学第一内科教授
- A5判 208頁
- 定価 2,625円(本体価格2,500円+税)
- ISBN4-902266-10−5
リウマチ治療の要の抗リウマチ薬の基本情報から使い方まで55のQ&Aを実践的に解説。
読者対象はリウマチ診療に携わる医師、一般臨床医、薬剤師
はじめに
近年の関節リウマチ(RA)治療が抗リウマチ役を中心に展開していることは,改めて言うまでもない事実である。我々は,2000年に「NSAIDs Q&A」というNSAIDs解説本を発刊したが,本書はその抗リウマチ薬版である。抗リウマチ薬は,必ずしも確定した薬物群ではない。ときにステロイドや非ステロイド抗炎症薬を含めたRA治療薬全体を示すこともあるが,本書では疾患修飾抗リウマチ薬(disease modifying anti-rheumatic,DMARDs)と呼ばれる薬物群を抗リウマチ薬とした。
これらの薬物が注目されている訳は,RA炎症を協力に抑える効果に加えて,関節破壊阻害効果が期待されるからである。しかし,抗リウマチ薬にはそれぞれの特徴があり,当然ながらさまざまな臨床的Questionがある。本書は,ご専門の先生方により,このQuestionに答えていただいた。なお,薬による有効性・副作用・使い方の違いをより明確にするために,本書ではこれらの項目毎に各薬剤の記述を並べてみた。まずは読者に使っていただいて,忌憚のないご批判をいただければ幸いである。
2005年11月吉日
編者
目次
- 1.基礎知識
- Q1 抗リウマチ薬とは?
- Q2 抗リウマチ薬の分類
- Q3 抗リウマチ薬の歴史
- 2.薬理作用
- Q4 DMARDs(免疫抑制薬以外)の薬理作用
- Q5 免疫抑制薬の薬理作用
- Q6 生物学的製剤の薬理作用
- 3.臨床効果の特徴
- Q7 メトトレキサートの臨床効果の特徴
- Q8 サラゾスルファピリジンの臨床効果の特徴
- Q9 ブシラミンの臨床効果の特徴
- Q10 レフルノミドの臨床効果の特徴
- Q11 注射金剤の臨床効果の特徴
- Q12 ペニシラミンの臨床効果の特徴
- Q13 タクロリムスの臨床効果の特徴
- Q14 インフリキシマブの臨床効果の特徴
- Q15 エタネルセプトの臨床効果の特徴
- Q16 今後のDMARDs(イグラチモド)の臨床効果の特徴
- 4.副作用の特徴
- Q17 メトトレキサートの副作用の特徴
- Q18 サラゾスルファピリジンの副作用の特徴
- Q19 ブシラミンの副作用の特徴
- Q20 レフルノミドの副作用の特徴
- Q21 注射金剤の副作用の特徴
- Q22 ペニシラミンの副作用の特徴
- Q23 タクロリムスの副作用の特徴
- Q24 インフリキシマブの副作用の特徴
- Q25 エタネルセプトの副作用の特徴
- Q26 今後のDMARDs(イグラチモド)の副作用の特徴
- 5.薬剤別基本情報と使い方
- Q27 メトトレキサートの基本情報と使い方
- Q28 サラゾスルファピリジンの基本情報と使い方
- Q29 ブシラミンの基本情報と使い方
- Q30 レフルノミドの基本情報と使い方
- Q31 注射金剤の基本情報と使い方
- Q32 ペニシラミンの基本情報と使い方
- Q33 タクロリムスの基本情報と使い方
- Q34 インフリキシマブの基本情報と使い方
- Q35 エタネルセプトの基本情報と使い方
- Q36 今後のDMARDs(イグラチモド)の基本情報と使い方
- Q37 今後の生物学的製剤の基本情報と使い方
- 6.抗リウマチ薬の選択と使用法
- Q38 抗リウマチ薬開始のタイミング
- Q39 抗リウマチ薬はどのように選択すればよいのか?
- Q40 DMARDs・免疫抑制薬の位置づけと使い方
- Q41 NSAIDsとステロイドの併用が必要な例
- Q42 抗リウマチ薬の効果判定方法と治療法変更のタイミング
- Q43 抗リウマチ薬の無効,効果不十分例の対応方法
- Q44 抗リウマチ薬の効果減弱例の対応方法
- Q45 抗リウマチ薬併用療法は有用か?
- Q46 生物学的製剤の適応になる患者は?
- Q47 生物学的製剤使用例のその後の治療
- 7.特に配慮が必要な例への使用方法
- Q48 高齢者への注意点
- Q49 妊婦・授乳婦・妊娠希望者への注意点
- Q50 小児への治療法
- Q51 合併症や既往歴のある場合の注意点―腎疾患
- Q52 合併症や既往歴のある場合の注意点―肝疾患
- Q53 合併症や既往歴のある場合の注意点―呼吸器疾患
- Q54 合併症や既往歴のある場合の注意点―RA以外の膠原病
- Q55 合併症や既往歴のある場合の注意点―その他(糖尿病,循環器疾患,悪性腫瘍など)