JMPマガジン169
がん患者さんとご家族をつなぐ 在宅療養ガイド
~豊かな療養生活をかなえる安心の1冊~
- [編著] 地域におけるがん患者の緩和ケアと療養支援情報 普及と活用プロジェクト
- プロジェクトリーダー渡邊 清高(帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科)
- ●A5/222頁
- ●定価1,650円(税込)
- ●ISBN 978-4-86577-067-4
【対象】がん患者さんとそのご家族・支援者、在宅療養に携わる医療・介護関係者など
【内容】
【内容】2015年発行『ご家族のための がん患者さんとご家族をつなぐ在宅療養ガイド』に、がんと診断されたときや通院治療に役立つ最新情報、昨今の感染症の影響などを盛り込み、大幅に内容を拡充しました。
会話形式でわかりやすく読み進めることができ、がん患者さんとご家族の体験談も心強い味方となります。
在宅療養を始める際の心構えや信頼できる情報源を詳しく解説。
通院治療の実際や副作用への対処など、知っておきたいポイントを押さえます。
また、社会生活の維持や経済的支援に関する情報も満載で、在宅療養を支えるパートナーの見つけ方、環境整備に関するアドバイスなど、安心できる内容です。
人生の最期に向き合い、自分らしく穏やかに過ごせる心の整え方、痛みの和らげ方、お別れのときについても考えます。
巻末には介護用具やお金のことなど、実際に役立つ情報が充実しています。
【目次】
はじめに
- この本の読み方
第1章 在宅での療養を始める
- 在宅のあり方は十人十色 「在宅療養」とは? 在宅療養と入院療養の違い 住み慣れた環境で暮らしながら、通院で治療や診察を受ける 住み慣れた環境で暮らしながら、在宅で治療やケアを受ける
- ご本人とご家族の心構え これまでのこと、これからのことをともに考える アドバンス・ケア・プランニングとは? ご本人とご家族のコミュニケーションのコツ 相談できる話し相手を見つけておきましょう
- 在宅療養に関する、信頼できる情報源 在宅療養に関する情報を収集しましょう
第2章 通院で治療を始める・続ける
- 治療を続けながら家で過ごす人が増えています 変わりゆく「がん治療」と「療養の場」
- 通院治療に向けた準備と実際 治療が始まる前に ~医療者とのコミュニケーション~ 治療が始まる前に ~家族とのコミュニケーション~ 子どもや離れて暮らす家族にどう伝えるか 治療開始前に確認しておきたいこと
- 通院での治療と副作用・後遺症への対応 治療を主体的に受けるための備え 緊急時の連絡先を確認しておきましょう
- 薬物療法(抗がん剤治療)を通院で受ける 治療の方法と、大切な副作用のコントロール 自分でわかる副作用と、自分ではわからない副作用 緊急度の高い副作用 抗がん剤治療中の食事について 自宅で行う内服薬の管理 医療用麻薬の保管と管理
- 放射線療法を通院で受ける
- 手術療法前後の在宅療養 手術前の備え 退院後に向けた備え
- アピアランスケア(外見の変化に対するケア)
- がんのリハビリテーション
第3章 社会とのつながりを保つ
- 療養しながらでも、仕事や社会生活を継続できます 診断を受けても約8割の人が仕事を継続しています 「辞める」という決断を急ぐ必要はありません
- 職場への伝え方とコミュニケーション 職場への伝え方とタイミング 伝えておきたいポイントとコミュニケーションのコツ
- 仕事と治療の両立に関する、信頼できる情報源
- 家族内や地域での役割分担も見直してみましょう 「仕事と治療の両立」に欠かせない家族のサポート 家族内や地域での役割分担も見直してみましょう ご家族も相談することができます
- 経済的な側面への支援制度 医療費の負担軽減に役立つ制度 生活費などの補填に役立つ制度 その他の制度
- 職場復帰に向けて
第4章 住み慣れた場所で自分らしく暮らす
- 在宅で治療やケアを受けるときの準備 自宅で治療やケアを受ける、「在宅医療」という選択肢があります 「キーパーソン」を決め、周囲の支援者や理解者を増やしましょう
- 療養を支えるパートナー(在宅支援チーム)の探し方 在宅療養支援診療所(在宅医)の探し方 介護保険の申請とケアマネジャーの探し方 家族の介護態勢も確認しておきましょう 病院での医療と在宅での医療はつながっています 在宅支援チームとの関わり方のコツ 今後の見通しも確認しておきましょう
- 在宅での療養環境を整えるには どの部屋をおもな療養場所にするか決めましょう 介護保険でレンタル・購入できる福祉用具
- こまめな相談と連絡が在宅療養のカギ 実際に在宅での療養が始まったら 「できるわけがない」と思うことも相談を
- 支え合いの場を利用しましょう 患者さん・ご家族同士の支え合いの場
第5章 生きること、生ききることに向き合う
- 「最期のとき」について考える 「最期のとき」を受けとめるのは、誰にとっても簡単ではありません 「最期のとき」が近づいたとき、家族の生活や心に起こる変化 受けとめるために、まず一歩進んでみましょう
- 家で最期を迎えることについて考える 最期のときを過ごす「ところ」を考える 満足できる在宅での生活を送るために 家で生き、家で最期を迎える人と家族を支えるチームがいます
第6章 人生の最期をともに生きる
- 身体的な変化に寄り添う 今後起こりうる変化について確認しておきましょう 本人の意思を大切に、過ごし方を考えましょう
- 心理的な変化に寄り添う 起こりうる心理的な変化
- 痛みやつらさのコントロール 痛みへの対応 食欲不振への対応 吐き気・嘔吐、便秘への対応 呼吸困難への対応 痛みやつらさに対する考え方
- 家族もケアや介助を行うことができます 日常動作が難しくなってきたら 家族も行えるケアや介助 具体的なケアの方法
- 本人と家族の心のケア 可能なかたちで本人と心を通い合わせる 家族にとっても大切な心のケア
第7章 お別れのとき
- 人生の最終段階を迎えるとき、温かく寄り添うには
- 葬儀についての備え
- 最期が近づいたときの変化と対応 最期のときが近づいたサイン 在宅支援チームに連絡するタイミング お別れのときにできること 葬儀会社に連絡するタイミング
- 大切な人を失ったご家族へ お別れのあと、ご家族に起こる心と体、生活の変化に向き合う グリーフ( 悲嘆) と向き合い、自分らしい生活リズムへ グリーフケア、グリーフワークのかたちは人それぞれ
お役立ち情報
- 在宅療養に役立つ介護用具・医療機器
- 在宅療養に関わるお金の話
- 在宅支援チームを構成する職種と相談窓口
- 信頼できる情報源
おわりに
さくいん
製作者・協力者一覧
地域におけるがん患者の緩和ケアと療養支援情報 普及と活用プロジェクト
プロジェクトリーダー〉
- 渡邊 清高(帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科)
〈プロジェクトメンバー〉
- 大塚 良子(帝京大学医学部内科学講座)
- 唐渡 敦也(がん研究会有明病院 検体検査部・生理検査部)
- 河原 正典(爽秋会岡部医院仙台)
- 欅田 香代子(帝京大学医学部内科学講座)
- 清水 哲郎(岩手保健医療大学 臨床倫理研究センター)
- 田代 志門(東北大学大学院 文学研究科)
- 的場 元弘(青森県立中央病院 医療連携部)
協力者
- 井出 里美
- 大河内 泉(神奈川県)
- 大下 一人
- 大橋 一美(福岡県)
- 小村 弘一
- 加藤 那津(愛知県)
- 加茂 あかり(神奈川県)
- 小針 匡子
- 坂元 希美(東京都)
- 櫻井 雅代(国立がん研究センターがん対策研究所 がん情報提供部)
- 竹井 清純(東京都)
- 田中 晴代(東京都)
- 中村 直也(鹿児島県)
- 深沢 和輝(宮城県)
- 藤本 啓子(兵庫県)
- 松木 有紀(東京都)
- 森下 律子(埼玉県)
- 山田 由季
編集協力
- 構成・執筆・編集協力 北島 直子(ミーツパブリッシング)
- デザイン・イラストレーション 舩田 彩加